つぶやき

昭和の空気が蘇る! おやじギャグ特集

昭和のおじさんの「!?」というビジネス用語や行動を記事にしましたが、今度はおやじギャグ特集です。

場を和ませるつもりが、なぜか北極のような寒さを生んでしまう……。そんな愛すべき日本の伝統芸能(?)であるおやじギャグ。今回は特に「昭和」を感じさせる、ベタだけど憎めない名作たちをジャンルごとに分類してご紹介します。

飲み会のネタに、朝礼の挨拶に、ぜひご活用ください。

食べ物編:食卓を一瞬で凍らせる破壊力

まずは基本中の基本、食べ物にまつわるギャグです。昭和のお父さんたちが食卓で放ち、家族を沈黙させた名作たちです。

そんなバナナ

昭和ならではかもしれませんが、現代でもとても扱いやすいのでぜひどうぞ。

アルミ缶の上にあるみかん

「アルミ缶」と「あるみかん」を掛けた、おやじギャグ界の金字塔です。 小学生でも知っているレベルですが、これを大人があえて真顔で言うところに昭和の哀愁が漂います。応用編として「愛媛のミカン、いい悲鳴(いいひめ)」などの高度な技もあります。

カレーは辛ぇー(かれぇ)

カレーを食べる際のお約束。スパイシーな刺激とともに放たれるこの一言は、周囲の空気をマイルドにするどころか、激辛に変えてしまうことがあります。 「華麗(かれい)なカレー」というすてきなバリエーションも存在します。

レモンの入れもん

スーパーの青果コーナーやお弁当の端っこで使えるフレーズ。 「これ、レモンの入れもん?」と聞くことで、単なる容器の確認作業をエンターテインメント(?)に昇華させようとする涙ぐましい努力が感じられます。

米が高くてこめっちゃう

昭和ギャグに現在の状況をまぜた変化球にしてみました。

「米(こめ)」と「困っちゃう」を掛けた、庶民派ギャグの極みです。お米の値段が上がった時や、買い忘れた時に。「困っちゃう」と言うところを、あえて舌足らずに「こめっちゃう~」と言うのがポイント。昭和のお母さんたちが井戸端会議で使っていそうな、生活の知恵(?)が詰まった一言です。

ケーキが出るとは景気がいい

「ケーキ」と「景気(けいき)」の語呂合わせ。
会社の差し入れでケーキが出た時、あるいは飲み会のデザートなどのタイミングで発動します。バブル時代の残り香を感じさせる、なんともめでたいギャグです。言った本人は大抵、満面の笑みです。

当たり前田のクラッカー

昭和30年代の伝説的コメディ番組『てなもんや三度笠』で、藤田まことさんが放ったCMフレーズ。 「当たり前」と言うべき場面で、これを言わずにいられないのが昭和世代の性(さが)。令和の若者に言うと「前田さんって誰ですか?」と聞かれること必至ですが、それもまた世代間交流のきっかけになります。

動物・生き物編:アニマルジョークの真髄

生き物の名前を使ったダジャレは、かわいらしさと寒さが同居する不思議なジャンルです。

猫が寝込んだ

「ねこ」と「ねこんだ」。シンプルイズベスト。 体調不良の人がいる時には使えませんが、飼い猫が昼寝をしている平和な午後にはぴったりの一言です。類似作品に「猫がネコロンだ」があります。

熊がくまった

「熊(くま)」と「困った(こまった)」の合わせ技。 山で熊に出会った時の恐怖とは裏腹に、頭を抱えて悩んでいる熊のファンシーなイラストが脳裏に浮かぶような、平和なギャグです。困っている人がいたら「くまった、くまった」と返してあげましょう。

ワンダフルな犬

犬の鳴き声「ワン」と「ワンダフル(Wonderful)」を掛けた、英語教育の賜物。 昭和の英語ダジャレの中でも特にポジティブな響きを持っています。犬好きのお父さんが愛犬を自慢する時によく使われますが、犬の方は大抵きょとんとしています。

猿が去る

「猿(さる)」が「去る(さる)」。 シンプルすぎて反論の余地を与えない、事実経過のみを伝えるようなギャグです。日光や動物園からの帰り道、寂しさを紛らわせるために呟くのが正しい用法です。

ラクダに乗ると楽だ

「ラクダ」と「楽だ(らくだ)」。 鳥取砂丘や海外旅行での定番フレーズ。実際にはラクダの背中は揺れて乗りこなすのが大変ですが、ダジャレの中では快適ということになっています。「楽だ~」と語尾を伸ばすのがコツです。

うしがうっしっし

「牛(うし)」と笑い声の「うっしっし」。 『ドラえもん』や『サザエさん』など、昭和の漫画に出てくる悪戯っ子のような笑い方です。何かを企んでいる時、焼肉を食べる直前などに使うと、ニヤリとした昭和のユーモアが伝わります。

蛙が帰る

「カエル」と「帰る」。 定時退社の際、「お先に失礼します」の後にボソッと「カエルが帰る……」と付け加えるのが昭和サラリーマンの嗜みでした。雨の日には情緒が増します。

イルカはいるか?

水族館デートや海辺のドライブで、沈黙を破るために使われる起死回生の一手。 「いないよ」と即答されると会話が終了してしまう、諸刃の剣でもあります。

ヒラメがひらめいた

「ヒラメ」と「閃いた(ひらめいた)」。 会議で行き詰まった時、あるいは晩ご飯のメニューが決まった時。電球がピカーンと光る効果音と共に放ちたい一言です。大抵の場合、そのアイデアは大したことありません。

サイは投げられた(賽は投げられた)

そのままですね。故事成語をもじったギャグに通ずる言葉遊びです。

驚きマンモス

80年代に「マンモスうれピー(のりピー語)」などで流行した、「超」「すごい」を意味する「マンモス」という接頭語。 それに「驚き」を組み合わせた、勢い任せのフレーズです。「驚き桃の木山椒の木」の派生系として使われることも。スケールの大きさを太古の巨象で表現する、昭和ならではのダイナミックな感性が光ります。

ヒラメがひらめいた

英語・カタカナ編:グローバルな寒波

昭和の時代、横文字が生活に浸透し始めた頃に生まれた「無理やり英語」なギャグたちです。

サンキューベリーマッチョ

「Thank you very much」に「マッチョ(筋肉隆々)」を混ぜた力技。 言うと同時にポパイのような力こぶを作るポーズをとるのが正式な作法とされています。バブル期の勢いを感じさせる一品です。

ナイスガイなイス害

「ナイスガイ(Nice guy)」と「イス(椅子)」を掛けた、かなり苦しいギャグ。 座り心地の悪い椅子に座った時、「これはナイスガイならぬ、イス害だね」などと使いますが、伝わる確率は50%以下です。

トイレに行っといれ

「Toile(トイレ)」と「行っておいで」の方言的表現をミックス。 もはや英語学習の初歩のような響きですが、これを言うためだけにトイレに立つお父さんの背中は、どこか誇らしげでした。

ニューヨークで入浴

海外旅行が憧れだった時代の名残でしょうか。 「アメリカに行ったら何したい?」「ニューヨークで入浴!」という会話のキャッチボールは、昭和のお茶の間の定番でした。

OK牧場

ガッツ石松さんの名言としておなじみですが、元ネタは名作西部劇『OK牧場の決斗』。 「了解」「いいよ」と普通に返事をすればいい場面で、あえて「OK牧場!」と返す。この独特の軽さと勢いは、場を明るくする力を持っています。使い勝手が良く、今なお現役で使われる頻度が高い傑作です。

その他分類できないギャグ

その他分類できないようなギャグも取り揃えました。

布団が吹っ飛んだ

生活用品系としてこのカテゴリーで紹介されがちな王道ギャグ。「ふとん」と「ふっとんだ」の語呂合わせ。 昭和の時代、これを聞いた子供たちは「物理的にどういう状況?」と想像力を育みました。

電話に出んわ

いやもうこれは定番ですね。昭和世代は電話が好きですし。

携帯電話が普及する遥か昔、黒電話の時代から語り継がれるレジェンド級のダジャレ。電話が鳴っているのに誰も取らない時、あるいは電話をかけたのに相手が出ない時、つい口をついて出てしまう魔法の言葉です。シンプルですが、それゆえに回避不能な破壊力を持っています。

内容がないよう

会話の内容が薄い時に言います。昭和の会議室で幾度となく繰り返されたフレーズです。

階段で怪談

「階段」と「怪談」。 夏の暑い日、階段を上り下りしながら「ここで怖い話でもしようか……階段で怪談……」と呟く。涼を求めるつもりが、周囲の温度を絶対零度まで下げてしまう危険なギャグです。学校の怪談ブーム世代にも刺さります。

北海道はでっかいどう

もはや説明不要、ご当地ギャグの王様です。 「北海道」と「でっかいどう(大きいぞ)」を掛けた壮大なスケール感。昭和の時代、北海道土産のキーホルダーや提灯には必ずと言っていいほどこの言葉が刻まれていました。大自然を前にすると、人はダジャレを言わずにはいられないのです。

テクシー

これはダジャレというより、昭和が生んだ伝説の「死語(スラング)」です。 「歩いていく」ことを意味します。「タクシー」を使わず、「テクテク歩く」+「足のテクニック」を掛け合わせた造語と言われています。 「今日は駅までテクシーだな」などと使い、若い部下に「え、新しい配車アプリですか?」と聞き返されるまでがワンセットの伝統芸です。

まとめ:おやじギャグはコミュニケーションの潤滑油?

いかがでしたでしょうか。 文字にして見ると、画面から冷気が漂ってくるようなラインナップです。真夏に見るといいかも。

これらのギャグたちはすべて「場を和ませたい」「笑わせたい」というおじさんのサービス精神から生まれたものです。そう信じましょう。

現代では「寒い」と一蹴されがちですが、あえて昭和の堂々たる態度で言い切れば、一周回ってウケる……かもしれません。

用法用量を守り、相手との関係性を考慮した上で、ぜひ昭和の「おやじギャグ」を楽しんでみてください!

付録 「おやじギャグ」の定義

親父ギャグとは、次の要素を複合的に満たす言語行為を指す、と考えるのが一番正確です。

おやじギャグの定義の整理

① ダジャレ・語呂合わせ

  • 音の一致・近似を使った言葉遊び
  • 意味の必然性は低く、「言えたこと」自体が主目的

例:

  • 「アルミ缶の上にあるミカン」
  • 「布団が吹っ飛んだ」

→ ここが最重要条件

② 面白さの評価が“言い手側”に寄っている

  • 言った本人は満足
  • 聞き手は
    • 無反応
    • 苦笑
    • 空気が一瞬止まる

これが原因で双方の温度差が生じやすいです。

③ 世代差・立場差によるズレ

  • 中高年男性が使うことが多い
  • 若年層・部下・子どもとの間で「笑いの文脈」が共有されていない

※ ここで初めて「おやじ(親父)」というラベルが付きます
→ 年齢そのものより関係性が本質

④ 繰り返し・隙あらば投入

  • 流れを読まずに差し込む
  • スベっても撤退しない
  • 「今の、うまいこと言ったでしょ?」という空気

ここまで来ると、典型的なおやじギャグ使いです。

逆に、親父ギャグではないもの

次は線引きするために、おやじギャグではないものを整理してみます。

親父ギャグではない

  • 「チョチョイのチョイ」
  • 「ちゃちゃっとやる」
  • 「サクッと終わらせる」

理由:

  • ダジャレではない
  • 慣用表現・口語表現
  • 笑わせる意図が主ではない

古さ=親父ギャグではない
ここ、混同しがち。

おやじギャグをあらためて定義するなら

親父ギャグとは
「語呂合わせを用いた、自己満足寄りのユーモアで、世代・立場差により笑いの共有に失敗しやすい表現」

これが一番ブレない定義かな、と思います。

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